紙の本を読みました!
めっぽう面白かった。全部が分かったわけでもないし頭に入らないし。
それでも私の頭でも、ざ~~~っと最後まで読み通せる程に内容が整理されてわかりやすい日本語で語られているという本の良さに尽きる。
初版1955年のものを2009年に復刊するときにさらにわかりやすくなっている上に、本が新しいので活字もきれいでアラフィフの私の眼にも優しい1冊でした。
商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
東京大学法学部で政治史・外交史を講じた岡義武が一九五五年に岩波全書の一冊として著した名著。長く絶版となっていたものを、読みやすい表記に変えて復刊する。国際政治の推移を現象的に記述するのではなく、その構造の歴史的変化を描き出した画期的な内容は、今も必読の古典として生きている。
ヨーロッパで国という概念が起こるか否かあたりのウェストファーレン条約の頃からの国際政治の動きを当時の実際の外交官がどのような動きをしていたかという話からふんわりと国際(最初はヨーロッパのみ、終盤の2次大戦終了後のあたりは世界中あまねく)政治の全体の流れを歴史的にとても分かりやすく書いてある本です。
世界史の教科書(近代史)の上位版とでもいえばいいのか。
現代の各国がどういった成り立ちで過去にどのような関係性を超えて今に至るのかが頭に整理されて詰め込まれていく感じ。
50代の頭では読んだ先から忘れてしまうので、きっちり「わかった」と言えないのが悲しいけれど。
この本に戻れば間違いのない国際社会の歴史の大筋が書いてある。またここへもどってくるべきである。そんな本です。
ここ数年読んだ世界史関連の本が点とすれば、それを線につないでくれるようなそういうイメージです。
願わくば。20代の頃の理解力で読みたかったと思うけれど。
地図がどうしても頭に入りづらくて、世界史が苦手だった私も、
ネット上の情報を駆使して簡単に地図にアクセスしたり、不明用語や前後の関係なども簡単に調べつつ世界史関係の本を読むようになって、各国の位置関係もそこそこ頭にはいり、入ってなくても即調べられるので世界史ジャンルの本もずいぶん楽しんでいます。
そんな私に複雑でわかりにくくなってくる近代よりの世界各国の関係性を整理して教えてくれる!なんてすばらしい本なんだ。
(とはいえ、本自体が書かれたのが1955年。二次大戦前後あたりから内容が濃くなってきて、文字数もぐっと増える。さらには自分の記憶や生きてきた時代の間に起こった歴史的な事実を思い起こしたりしているともう、ひとり憤懣やる方なくて、一休みして気持ちを切り替えたりしながら読み切りました。)
・・・以下余談・・・
なぜこの本に手を伸ばすことになったのか。
多分、ウクライナ関係のニュースを見て、世界各国の動きにひとつづつ納得が出来ず、むーむーむーむーぼやきまくっていた。
そんな私に息子さんがおすすめしてくれた1冊です。
この本を読んだからといって
ウクライナ関係のニュースを見て、世界各国の動きにひとつづつ納得が出来ず、むーむーむーむーする気持ちは変わらないけれど。
納得できない気持ち悪い動きを世界中がすることで、世界中に戦火が広がらないようになっているといえなくもないのだろうと。
国同士の関係のみならず人同士の関係でもあまりに自己の利益を追求しすぎたり、また正義にこだわりすぎるとその先には争いしかない。
納得のできる国際関係なんてないってことです。
ここ数年読んだ本が点とすれば、それを線につないでくれるようなそういうイメージです。