小説。ナポレオンの１巻を読みました。
読みやすかった。佐藤 賢一さん。初めて読みましたが、読みやすい。きれいな文章です。内容もあたまにするする入ってくる。こういう文章はありがたい。
小説なので細かい記述はざっくり省かれているのだろうと思いつつも、心地よい文章に胸打たれつつさらさらと読み進み。
何故、ナポレオンが軍事の天才と言われるのかの雰囲気はつかめた気がする。
コルシカの田舎貴族が小さな挫折も繰り返しつつ、死線も乗り越え、ものすごい成り上がって時世の波にのって（フランス革命）、生来のけんかっ早さと行動の速さと士官学校卒の経歴を生かして、各方面での戦勝をつぎつぎと納め、納めたら人気が上がって勝手なことをしても世論がついてくる、時には世論も形作る裏工作もしつつオレ最高俺かっこいい。気に入らないやつはぶっ飛ばす。ぶっ飛ばしてから俺がいいと思っている民主主義おまえらみんなやれ～～～。
っていう感じの勢いある台頭編です。
オレ軍事力を背景にルール破りも余裕。勝利の後は下々にルールを下賜くださるという、わりとこの歴史的には当たり前の独裁的な流れです。
近代民主主義勃興以前の中世以前、古代の話だと、強いものが弱いものを武力で制圧してすべてを頂くというのが当たり前だと思っているので、すんなり好意的に読めるのだけれど、ナポレオンに関しては、結局「民主主義」を旗印に掲げつつ、な～んで皇帝？っていうのが理解しづらく。
そこを理解したいという思いからの読書でした。
軍事的なパワーを背景に態勢をひっくり返してからの民主主義確立ってよくある話だけれど。
世の中、ルールって守れ守れって言われるけれど、守らないでルールを打ち壊してしまう人がルールを作ってるんだよね～。理解理解。
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ナポレオンってどんな人だったの？というイメージはなんとなく形作られたテンプレーとが豊富にあって、イメージはある。のだが。
ナポレオンがどれほどすごい人だったのか。歴史にどれだけの影響を与えた人だったのかというのがなかなか頭に入らず。小説に助けを求めました。
この本を2回読んだけれど。何故、コルシカ島の貧乏貴族の家に生まれたナポレオンがなんでいきなり皇帝にまで上り詰めてしまうのかという。そこがものすごく省いてあって。皇帝ナポレオンではなく、軍人ナポレオンがどのように勝利をつかんで、それを足掛かりに国家権力を掌握するに至るのかを知りたいっていう気持ちが全く満たされず。
この本の題名が言うように「独裁者」となった後のナポレオンが政治家としてなしえたことは端的にまとめられています。よい本。
一歩進んでナポレオンが「何故台頭したのか？」を理解したい。
理解したいが、ナポレオンを理解するにはどうやらフランス革命の知識も足りないわ・・・というか皆無だわ～～～という壁に突き当たり。
読み応えのありそうな本を読もうかと物色したのだけれど、なかなか頭に入りずらいアラフィフなので、ここは小説で軽く雰囲気を把握しようと思い至り。
佐藤 賢一さんの小説ナポレオンにたどり着きました。
フランス革命を理解はできていないけれど。
ナポレオンの台頭の勢いと、ナポレオンが移動した戦線は「年表」ではなくストーリーとして頭に入ったのはよかった。
小説最高。佐藤さんありがとう。
各戦場のイメージも、今時はGoogleアースでひとっとび。
ナポレオンが戦ったその場所へスマホ上とはいえ降り立ってまで確認できる。
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２巻を前に感想を書いてしまった理由は。
２巻と３館のKindle版価格に震えたからです。
ページ数は大差ないのに、１巻は1,320円。２，３巻は2,420円・・・。
紙の本は２巻までは文庫本が出ていて、２巻も1,320円。
文庫２巻の発売日が2022/7/20とつい最近なので。Kindle版も文庫の価格になる日が来るような気がするから少し待ちます。
１巻の文庫本発売日が2022/6/17で、Kindle版も同日発売になっている。
半年も待てば両方とも文庫価格になるんじゃなかろうか？
こういう小銭を気にせず本が買える人になりたいわ。
お金を出したら、出した分だけは楽しみたいと思うし。安いなら安い方がいいし。
かといって、紙や中古の紙の本を家に入れると、場所に困って捨てた後に読んだことを忘れるのが辛すぎて。
できうる限りのKindle版で行きたいです。
早く文庫価格になって！！！！
