きっかけは何だったのか思い出せないのだけど。
気が付いたらホロドモールについて調べていて。
確か・・・飢饉の恐ろしさを調べていたわけではなく。報告の正確性が大事だって話からネット検索で飛び火した感じで。
その関連から、これを背景に使った小説があるってんで、読んでみました。
007みたいなスパイ小説のシリーズものの初回という感じの本です。
アクション映画を1本観るみたいな感覚で2冊を一気に楽しめればと思い。
私にとっては謎の国、50年代のソ連が舞台の小説。
あまり実際の知識がないソ連が舞台なので、その雰囲気を知るという意味でも楽しめるかなと思い。
本当に50年代のソ連を知っている人からみたら、ちゃんちゃらおかしい嘘臭さがあるのかもしれないけれど。まともな知識はなにもない私にすれば十分それっぽく感じる。子ども心にソ連の諜報機関に抱いていた恐怖そのものの中で上手に生きていく主人公の葛藤や、その妻(ヒロイン)の葛藤が冒頭からさらさらと頭に入ってきて。
最後の最後のラストシーンの手前。読み終わるまであと数十ページというところまで。
一気に読みました。
それこそ。アクション映画を見るような気持ちで。
犯人が分かって、いざ対決!というネタばらしの段階で。
いっきに話がしぼんでしまった。
エグい話で、むちゃくちゃ盛り上がってたのだけど。
畳みかけ方が「それ~~~~~」
スパイ小説のお作法をきれいに抑えた小説の。主人公登場回。
背景の調べ込みとか、モデルになった犯人があったり、社会背景があったり。
賢い賢い作家さん(ケンブリッジ大学主席卒業だってよ!)が調べに調べて構築した背景の中でスタートした話のオチが。
な~んか。ありえないっていうか。
いや。犯人には妙なリアル感があってゾクソクしたよ。犯人には実際のモデルがあるそうです。
マジこわかった。今、Wikiをざっと見たけど。気持ち悪くて読めないレベルやった。
このモデルがあるから、あの犯人。あんなに上手に気持ち悪かったのね。リアル怖い。
それに対して、主人公の輝かしきことよ。重い辛い過去を背負っていながらも、その卓越した身体能力を生かし、見た目の良さ(ハンサムらしい)も手伝って主人公にうってつけのヒーローに育つわけだけど。
ネタバレですけどね。
ソ連全土を命を懸けて追っかけた犯人が幼いころに事情があって生き別れた弟って・・・はぁ?ってなってしまって。
I am your farther
的な・・・その偶然・・・いや求められてるからこその必然なんだけど。
そのパターン食傷。おなか一杯やねん。せっかく犯人めちゃくちゃ怖かったのに。
スター・ウォーズか!?もうそういうので衝撃拾うのやめようよ。親子とか肉親とか・・・もう、世の中は誰それの親とか兄弟とか親戚とかにあふれかえっててもうまったく飽き飽きだ。
なんだかそこで衝撃を拾わんでも十分犯人怖いんですけどって感じだったので、興ざめてしまいました。
続編もあるみたいだけど。弟殺しちゃったし。あの引き方は姪が次の悪役になるのかな?
新しいヒーローを追い求めないで、名作を読んだ方が安定だったかなぁ。
フォーサイスとか?実は読んだことないけど。
アクション映画は映像の進歩が激しすぎるので古いのを見てもなかなかにショボく感じるかもしれんが。本はそのあたりはノーミソで補完できるから楽しいだろうか?
とはいえ。読んだことも見たこともなくても歴史的名作ってその後の作品に影響をあたえすぎて、似たような作品をたくさん見ていて。あ。知ってるわってなること結構あるからなぁ。