やっと読み終わった。
ハーモニー 伊藤計劃著
読み始めたのは何か月か前で。なんとか今日、最後までたどり着いた。
正直冒頭から話に乗れなくてつらかった。
おっさんの描く女子中学生の心情にリアリティを感じられず、胡散臭いとしか思えず。主人公の心に寄り添えないままに、すべてがちが~うそんなわけな~いいで読みづらかった。
今をさること3年前に読んだ「虐殺器官」の死と向き合う心情が迫真に迫るものだったので。同じ作者のものだし。期待も大きかった。
テーマも話の筋もだいたいおんなじ感じ。
最後まで読み進んで、まぁ。それほどは文句ない。
こういう「幸せな生き方」するぐらいなら「苦しんで生きたい」
苦しんで死ぬ自由も認められないことこそ最大の苦しみだと思う。
自殺を肯定する気は全くないが。とひとしきり考え込んでしまう死にまつわる感覚はほんと、作家さんやなぁ。って思う。
多分、女子中学生っていうのが難しいよね。おばちゃんこうみえても元女子中学区政やからさ。いや。それないわ~~~っていう突っ込みに次ぐ突っ込みで読み進むのに苦労してしまった。それ、おっさんの描く理想の女子中学生なんだろうけど。
心の中を書いちゃうと・・・。
その点、虐殺器官は主人公が男性だったのが良かったんだと思う。
どれほど主人公の男性がファンタジーで嘘くさくても私一度たりとも男だったことないから、受け入れやすいのもあるかも。
虐殺器官もハーモニーも、病に侵されて、死をみつめつつ書き綴った作品ということなんだけど。
本筋の「死」や「意志」にまつわる話以外の、小物とかステージとかが。なぁ・・・どうにもな。使い古されたお笑い的なシチュエーションに成り下がってきている。
風化だ風化。
同世代だから痛いほどわかるんよ。あの頃。これ、かっこいいって思ってたよね。うん。ブラックラグーン的なカッコヨサ。
紛争地域で、女の子がAKぶらさげて咥えたばこで暴れまくるみたいな。
でもな。50を前にして、これを今はかっこいいとは感じなくなってしまった。
昔のヤクザ映画や不良映画をみて、なんだか可笑しいのと同じ。
ブラックラグーンをみたときの感想です↓。
dottarabattara47.hatenablog.com
と、今日は新型コロナの影響で長らく我慢していた美容院へ行って、パーマをかけてもらいながら、ハーモニーを読了しました。
で、私。忙しいんです。
実は今・・・これに夢中で(笑)
50を前にして(まだ数年あるけどね!!!)、ハーモニーは古臭いとディスっておきながら自分がやってることは結婚前にやってたことに全部逆戻り。
いまからスパルタ人になってアテナイ人を殺しまくりです。や~!