イマサラ金銭管理

ダイエットの成功、リバウンド、離婚から悲喜こもごもイマサラ金銭管理にめざめたおかあさんのブログです。

アマプラをみて食べ物のことばかり考える。① フード・インク

 先日、ホーリーチキンをみてから(これ、本国アメリカでもほんまにスーパーサイズ・ミー2なん??まったくスーパーサイズ・ミーじゃない)、Amazonプライムで食べ物関係のものばかり見てしまった。1度、ホーリーチキンを見たのが運の尽きであれこれおすすめされてしまう。

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フード・インク

これも、スパーロック監督のホーリーチキンと同じように、大規模な食料品産業の大企業やその流通経路の危険性を暴こうという問題提起意識にあふれた映画。スパーロック監督がシニカルに笑いを誘いつつ描いた流通経路の問題点をがっぷりと正面から批判してかかる感じ。

そこの笑いがない分しんどい作りではある。

フード・インク (字幕版)

フード・インク (字幕版)

  • エリック・シュローサー
Amazon

 

ただ。一個人としては、食べないわけにはいかないし。食の安全のために湯水のように使えるお金を持っているわけでもないし。 

特に、食肉加工産業の最前線で働いている人たちには、ひたすら頭が下がる思い。

生きている牛や豚を処理する工程を全く目にしないで、目の前にある切り身だけをみて食べていられる幸せを思わずにはいられない。

食べて生きることに伴う痛みをこうやって、どこかで誰かがまとめて請け負ってくれているのだなと思い起こす。

 

正直、魚をハラワタを自分で抜くのなんてまっぴらごめんで切り身しか買わない。目がついてて、丸ごとを見るといろいろ考えてしんどい。

鶏のもも肉も、値段と日持ちが違うから塊で買うけど、皮、筋、脂のトリミングが納得できなくてひとりで包丁を持ってそれと格闘しているときが一番生き物の生の姿に近いところを見ているのかもしれない。

生卵からカラザを取るのも正直しんどい。

 

処理しているときの生きたままの姿を彷彿とする気分と自分がおいしいと気兼ねなく感じられるところの落差を、食肉加工の人たちに埋めてもらっているのだ。

 

これをすべて否定して原始に帰れなんていわれても・・・。

ただ。ただ。

こういう映画ができて、問題提起があって、現実への知識が広がることで。

「悪」として書かれる大企業もだれがつけたか「法人」。ひととしての良識があると信じているので、ちょっとづつよくなっていくのは間違いないと思う。

 

苦しくても、非効率でも安全な食を届けるということに関しては、食品加工会社の良心を私は信じている。

すぐには結果が出なくても5年後、10年後にはこの映画ができたときよりは格段によい商品が消費者に届けられるであろうし。

 

心配で心配でたまらない上にお金を持っている人は、良質な食料品を少量でも供給している素敵農家さんにお金を払えばいいし。

心配で心配でたまらない上にお金がない人は自給自足の道を練ればいいと思う。

 

私は、少し高くても安全な可能性があるものを選んだり選ばなかったりして自分の最低限の安全を推定しつつ、おいしく大量生産の加工品を食べて暮らします。

 

ただなぁ。この巨大産業のシステムに取り込まれてしまった畜産業の方々の苦悩については・・・悩ましいね。消費者の利害とがっちり対立しているものをよくしなければならないわけだから。

きっと、それぞれの畜産家が分断されていて、連携されないsystemがうまく組まれていて、現状に満足できてうまく回っているところもあれば回ってないところもあるのだろうか。違法労働者の取り扱いだって、聞いたら耳が痛い話だけれど。

彼らにしてみると、違法に働いて、時に逮捕されてる方が国境の向こうで一生を終えるよりはマシな暮らしになってしまっているのかな。

 

そういうのを全部是正して平らにならしたいとか皆を幸せにしたいとか理想を掲げて鉄槌を下すと、大概・・・意外と救ったつもりの人たちの生活が(一時的かもしれないけれど)不安定になるので、支持を得られない可能性はある。

 

それに、すべての消費者にしてみれば、このシステムを映画の監督や本の原作者が思うような理想の状態にもし、ほんとにできたら、食のコストはどれだけ上がるかわからんし。働いている人たちの生活もどれほどの期間、程度不安定になるのか私には読めない。

 

 

 

改革には時間がかかる。
時間はかかるが、啓蒙しつつ、企業の善意と努力を待ち望む。

 

それが私のスタンス。


たとえ危険な食品であれ、アメリカ人口を支えている。その中で少しでも余裕があれば高くても安全な方を選ぶ行動を民衆がつづければ、世の中はちょっとづつ変わるものだ。

映画の効果ってそういうものだろうと思う。

いい映画でした。

 

 

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