失敗の本質を読みました。
1984年初版。第二次大戦終了から39年経過して発行された本ですが、
そこからさらに36年経過しての2020年。なんで手にとっちゃったんだ?
読んでる間。正直語り尽くされた話である上に。
この本が売れて、影響されている人なり、出版物が多いせいで、中に書いてあることの概要は常に身の回りに存在する。もはや常識となった戦後の反省反省反省反省に次ぐ反省。
わたし自身が多感な頃をすごした80年代後半から90年代を席巻していた空気そのものの出所の一つなんだろうかと感じました。
現実であり、真実であるからこそ。しんどいばっかりで。
数々の無能な軍人さんが出てくるたびに、会社にいるあの人この人の顔が浮かぶのがまたしんどい。
良識派で、我が社の良心とも思えるあの人もこの人もやめてしまうんだよね。この夏休みが終わったら・・・って思い出さなくてもいい自らの身辺を常に頭の隅に浮かべながら読んでしまうので非常にメンタルに悪い本でした。
ダイヤモンド者が想定する読者。組織を引っ張るようなマネージャーであることになんの疑問も抱かないようなパワー溢れる人には、自分の組織を良くするためになるヒントになるのかもしれないが。
世間の片隅で生きる一兵卒としては、人間って変わらんなぁって。
ただ、アウトサイダー的に眺めるばかり。
出版当時から90年代前半にもし、この本を手にとっていれば、反省反省反省に次ぐ反省で。
おそらく。この本に対して全肯定。かわらねば。日本は変わらねば!と決意を新たにしたかもしれない。
だがしかし。
2020年の私は。もう少し世の中が広く見られるようになって、情報も多元的に取り入れることができるようになって。だからこそ、その情報の真偽のほどや正しい正しくないの見え方も、伝え方一つで180度印象が変わるということも体感的に知っている。
なので、この本を読んでも正直反省はしない。
これは現実であり。これは日本人の価値観であり。それほどには変わっていない価値観だ。
とはいえ、組織が正常であり、正しく成長していくために、定期的にただしく反省を繰り返しいい状態を保っている組織は数々ある。
常にいい感じでいられる組織なんてなかなかないと思うが、浮き沈みを繰り返しながら良い状態を保っている組織(主に一企業だろうね)は存在する。
そして、なんの反省もせずに同じ過ちを繰り返し続ける組織が大半だということも。
私が頭上にいただいている日本国政府なんてその際たるものだけど。
結局、際前世線の労働者のみなさまのなんとなくの不満と。国をひっくり返さないといけないというほどの国難にいまのところ見舞われてはいないおかげで、無能ものうのうと生きているわけだ。
このほんのつくりについて。文句がある。
80年代当時の学者さんの本の常識なのか?はたまたこの学者さんたちの「組織」自体が古臭いからこういう編集になるのか?
序文(6パターンの失敗にそれぞれ触れつつ)
本文(6パターンの失敗それぞれ)
まとめ(6パターンの失敗をそれぞれ引き合いにだしつつ(
と都合3回。同じ話の繰り返しで。
いやぁ。きっついわ笑
学者さんのお作法通りってやつなのかな?この編集方法。
この学者さんたちの中に上下の関係があって、意味があろうがなかろうが
上の人に花を持たせる的に序文を書いたり、まとめを書いたりしてるのかな?
と、どういう組織運営やねーーーんっていうあほなおばちゃんの印象です。
私の脳みそには合わないね。この編集。
2020年。
結果よりもプロセスや動機が評価される社会で生きております。
同じ成果をだしても、ぎりぎりがんばった感がだせた人の方が高評価です。
なにが正解か不正解か不明な命令にも出会いますが。右へ行っても左に行っても上に行っても下に行っても正解がないときがありますが。どっちへ行っても正解になる人もいるんです。
そんな環境で生きてます。
しんどい本やったけど。
ま。狭い世界の常識に囚われすぎて苦しまないようにも。
一読の価値があったということにしよう。