やっぱ。スパイダーマンはトビー・マグワイア版が一番いい!と思っている。
どうしたって、それが基本だと思わずにはいられない。
「ファン」化してしまうと、「ファン」になった作品との比較でしか楽しめなくなってしまうので、せっかくの新しいものを受け入れる自分の枠が少なくなっちゃいそうであかんなぁって思うんだけど。
・スパイダーマンは孤独であるべき。皆が彼を応援してくれても、彼と一緒に戦ってくれる仲間はもういない(3でゴブリンが死んでしまったからには)
・スパイダーマンのヴィランはどうしたってやるせない理由でヴィラン化するべき
という好きすぎる苦しすぎる要素のうち、一番大きなテーマ
孤独
その孤独が取り除かれてしまうというのがこのスパイダーマン:スパイダーバースのテーマだ。一人じゃない。
話の筋はよくできていて、スパイダーマンとしてのお約束はすべて踏襲。
踏襲したストーリーをきっちりこなしつつ、それを笑いに昇華しつつ。
お約束を楽しませてくれる展開。
そのうえで、本作の主人公マイルスの趣味。
スプレーアートっていうのかな?
全編通して、NYの地下鉄っぽいストリートアートっぽい絵。
尚且つ、台詞が画面にちょこちょこ浮かんだり、コマワリになったりするあたり。
マーベルのカトゥーンが映画になって、また本作で元のアメコミ調のアニメ映画になるという。
古くてよいモノを新しくアレンジした感がなんとおしゃれでかっこいい。
マグワイア版のスパイダーマンの冒頭で流れたマーベルのアメコミ調タイトルをめちゃかっこええ・・・って思ったところから。20年以上経過して、全編アメコミ調の動くCG映画になったんだなぁと妙に感慨深い。
音楽はHIPHOPは詳しくないんだけど。なんとなく懐かしげな耳なじみの良い曲ですな。
これぞアメリカ。これぞNY。
映像的には何の文句もなく。
うひゃ~。かっこいい~~~!サイコ~~~。
う~ん。でもなぁ。
一人じゃないんだ。
孤独じゃないんだというメッセージが伝われば伝わるほどにこれは私のスパイダーマンじゃないという思いがなぁ。
これじゃパワーレンジャー(よりもさらに色物の際立ったスパイダーマンが集結してるが)化。パワーレンジャーの良さはまさに、1人じゃないところ(集団いじめっぽくも感じるが(笑))。
スパイダーマンは生涯孤独であること。
そこから離れてしまうと。軽いノリになって。
スパイダーマン最大の魅力がやっぱ削がれてしまうと思うんだけど。
あまり古いものにこだわりすぎるとやっぱ新しいものを楽しめないしな。
スパイダーマンはたいがい劇場まで見に行っちゃうのに、これはなかなか見る気になれなかったのはそのあたりも原因。
とはいえ、最後まで見て思うのは。
やっぱり私はマーベル好きのヒーロー好き。
てことだな。
トム・ホランド版を見た時の感想を自分で読み返して。
トム・ホランドのスパイダーマンよりスパイダーバースを高評価している自分に気づく。
仲間の描写も、「孤独」がスパイダーマンの魅力だと思っているからなんかなぁ・・・って思うけど。スパイダーバースに出てくるスパイダーマン達の仲間の価値観は嫌いじゃない。心地よい距離感。
アベンジャーズに入って、大人に引きずり回されてなんか悪事を働いている(正直アベンジャーズは自ら地球を破壊しにかかってるからね)スパイダーマンなんて見たくないんだ。
トムホランドも最初はまぁ・・・よかったんだよ。スタークオジサンに引きずりまわされるまでは。好きだったんだよ。
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