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ダイエットの成功、リバウンド、離婚から悲喜こもごもイマサラ金銭管理にめざめたおかあさんのブログです。

【本の感想】三体 ~中国を身近に感じたSFでした~

「 三体」を読みました。

ここんとこずっとベストセラーに上がってるから気になっていたんです。 

新書価格(1,881円)だから躊躇してたんですが、SFは生もの的な部分も多いので思い切った。Kindle本のポイント還元キャンペーン(2冊で10%,3冊で15%,5冊以上で20%)に合わせて購入。

 

最後まで読み切ればSFです。

 

時間も忘れて、本から離れられなくなるような本ではなかったが十分楽しめるレベル。

このレベルに達する本にもなかなか行き当たらないので当たりの範囲内。

 

が、3パートくらいに内容が分かれていて、中盤で「これ?SF?なんかよく見たことのあるアクション系映画の脚本みたいでつまらんなぁ」と放り出しそうになったのだが。

我慢して読んでたら、アクションパートの最後に驚かされて(映画映えすると思うシーンがねじ込んであった)

最終的には、おそらく一番作者の人が書きたかったSFに戻ってまとまったって感じでしょうか?

十分以上に読み応えはある。

が・・・一生心に残る名作とかそういうもんではなく。今読んで今楽しめる作品なので、今楽しんだ方がいいな。でも、まぁ。願わくば文庫価格で楽しみたい。

 

 

では、細かめに感想をだらだらと。ネタバレつつ書きます。

 

冒頭、文革のシーンでは、自らの知識のなさに驚きつつ。

今どきらしく、Wikiで調べつつ読み進む。

中国という国のイメージが確かに、隣国である日本で感じ取れるイメージがどんどん変遷していく過程に生きていた人たちの一端を垣間見るようで面白い。

こうやって中国は大国らしさを取り戻していったんだなと。

日本でも明治期から1970年代あたりの時代を生きた人は、まるでタイムトリップでもしたように生活が変わったけど。文革以降に生きた中国の人たちもそういう感じかなぁと。

生活が変わるだけじゃなく、価値観の違い。生きた時代が5年10年違うだけで同じ価値観を持って同じようなルートで生きる人間も浮いたり沈んだり。運命が天地も違いそうな。

 

問題は・・・なかなかに主人公の一人「葉文潔」に人間味を感じられないというか・・・感情移入できなくて、中盤あたりで「これは駄作だろ?」って思ったんだけど。

要するに「葉文潔」さんの行動、選択に意味があるように感じさせるために冒頭の文革シーンがあるのはわかったんだが。私的にはこの人に感情移入が最後までできなかった。サイコパス無理~って感じでした。

ダンナも娘もかわいそうだし。地球もかわいそうだし、この人に影響されて先鋭化するマイク・エヴァンスもあまりにも都合よく登場して可憐に散る様がかわいそう(笑)

 

主人公の一人「汪淼」が出てからは。彼の無味無臭っぷりが、ある意味SFらしくて。

楽だったけど。終わってみればやはり無味無臭。無味無臭こそが読者が感情移入しやすいかなぁ。(今やってるポケモンの主人公キャラの無味無臭感を思い出す)

「史強」・・・ってキャラはもうお腹いっぱいっていうくらいわかりきったヒール的ヒーロ(笑)、ハリウッド的でもあるし、日本映画にもあほほどでてくる現場主義のできる刑事(行儀悪すぎで迷惑)。

 

で、パナマ運河での劇的ハリウッド映え、映画映えしそうなシーンを乗り越えた後あたりから、SFらしい展開で〇

そうそう。こういうのが読みたかったのさ。

 

SFも小説も。できうる限りの科学的根拠に基づいた設定の中に大嘘を混ぜてくれて、それを真実と感じられる嘘が好きだ。

 

最後まで読んでみたら「うん。いいんじゃない?この本。エンターテインメントとしては十分な出来」です。

ただ、新書価格は・・・われながら大盤振る舞いかなぁ。

 

中国のことを身近に感じられて。

この本を読みながら、かなり平行してネットで中国の歴史もざっとおさらいして。

最近、東洋史専攻と確定したむすこさんの知識も借りつつ。楽しみました。

三体

三体

 

 

 ほんと。世界の情報は自分で欲しいと思えばいくらでもリーチできるのに。

こうやってキッカケがないとなかなか自分で取りに行かないもんで。

いい読書体験でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Dyson V7 Fluffy SV11 FFを2017年12月から愛用。

いろいろ事件も起こりますが・・・手放せない。

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