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【本の感想】背教者ユリアヌス(三)辻邦夫著

 ブログの面白さってリアルにあると思う。

そんなわけで、本家「62kgから47kgを目指すおかあさんのダイエットブログ - 楽天ブログ」では赤裸々に体重とそのあくなき食欲、丈夫な胃腸をさらし続けているわたくしが・・・今度はこちらでお金のリアルをつづる決死の覚悟を固めたハズなのに。 

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背教者ユリアヌス(三)辻邦夫著

読み終えたのは先週ですが、記録記録。

 

(三)はついにユリアヌスがローマ皇帝に名乗りを上げる。

一番の盛り上がる箇所だと思うのですが・・・。

私は盛り上がらなかった。

 

 

やっぱり「正当」ではなく「簒奪」

 

背教者ユリアヌス(三) (中公文庫)

背教者ユリアヌス(三) (中公文庫)

 

 

何をして正当なのか。

いつから正当になるのか。

血筋なんて歴史の中の長い目でみれば、一番最初は他と差などなく。

結局、時の流れとともに正当であるということがどんどん肉付けされていくだけなのだから。

 

本当に国を、正当な血を引く皇帝よりも

民衆を幸せにしてくれるのならば、簒奪者だろうがなんだろうがそんなもの気にせず簒奪してしまえよ。ユリアヌス。

 

ユリアヌスの場合は血に見劣りはない。

ま、簒奪と思われるか思われないかだけの話ですな。

 

なんだけど、皇帝に推戴された後も、言い訳がましい文章をばらまき続ける姿がイマイチなぁ。かっこよくない。

 

 

学がありすぎると、臣下や民衆がどれほど望んでも二の足を踏み、躊躇をし、絶対に立ち上がれない人っているいるいる。

それにくらべりゃ、結局立ち上がったんだからいいとしましょう。

 

徳川慶喜のことを思い出す。会津視点や新選組目線で徳川慶喜をみて、どれほど歯噛みしたことか。

賢すぎるって時に罪だよなぁ。

 

それにしても、恋もあり冒険もあり。皇帝になり。

ほんとに素敵なファンタジーです。

 

(四)が楽しみ!

はやくめんどくさいやつらを口先三寸(?)でへこますところがみたい。

ってそんな話じゃないのかな?

 

私はどれほど悩み苦しんだところで誰かに自分の思考をまるごと預けるような人生は絶対に送らない!

と再確認しながら読み進んでいます。

 

そう思えるってことはきっと私幸せだね。

シングルマザーだろうが。なんだろうが。

 

 

p.95

ユリアヌスのセリフを引用。

「一般人民の福祉のために国家は財源を用いるのだ。それなのに、その財源を確保するのに一般人民を苦しめるとしたら、それは一個の背理にすぎぬ。それは思想の上でも通用しないように、現実にも通用しないのだ」

ですわな。であるべきだ!

だけど、私は望まずとも。老人は望んでいるんだろうか。

小さ目の国家希望!

 

今の日本。

膨らみ続ける福祉のためにどれほどの財源が必要なのか。

この人口バランス。この福祉国家。どうすんだよ~。

 

私が老人になったとき、その福祉を私は欲しているんだろうか。

与えられるべきなのだろうか?

もし、この国が転覆するような危機をむかえていたとして。

その時に、上手に自分で舞台の袖へ下がることができるんだろうか?

 

ま、それまではしっかり下で支える人になりますよ。中年は。

 

どれほど現代の老人が「昔は苦労した」といったところで今の「老人」は今の「若者」ほどの苦難には合わないとおもうよ?正直なところ。

想像したらまた息苦しくなってきた。

 

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 っとまぁ、壮大なローマを舞台にした小説を読んで。読んでいる間くらい自らが皇帝になれればいいのに。

ユリアヌスのセリフの一つ一つに現実を思い苦しくなる一市民です。

 

あ。ローマ的な感覚だと私なんて「市民」じゃなくて「奴隷」です。

選挙権はあるけどね。

せいぜい「市民」らしく選挙権くらいは行使して生きてます。

 

 

dottarabattara47.hatenablog.com

 

 

 

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